医師という職業ではこういうふうに言われることが多くないでしょうか?
実は僕もこう言われてこの学部に入りました。
確かに、この騒ぎでも医療者というのは飲食店の経営者などに比べて仕事がなくなるということはありません。
では、医師というのは将来ずっと安泰な職業なのでしょうか?
安泰だが厳しい
僕からの意見は「医師は食ってはいけるがずっとやっていくのは厳しい」ということです。
「食ってはいけるがずっとやっていくのは厳しい」とはどういう意味なのか、これから詳しく説明していきます。
なお、今回は勤務医という前提で話をしていきます。
勤務医はサラリーマンと同じ
まずこれから医師になる医学生に伝えておきたいのは、「勤務医はサラリーマンと同じ」だということです。
というツッコミがきそうですが、給料の話ではありません。
ここで言っているのは、勤務形態の話です。
サラリーマンはどこかの会社に属している社員であり、社長のような経営者ではありません。
勤務医もどこかの病院に属している医師たちの一人であり、病院長や理事長のような立場ではありません。
勤務医は、普通のサラリーマンと勤務形態という意味で全く同じなのです。
自分の労働力しかお金にできない
というわけで勤務医はサラリーマンと同じ勤務形態ですが、この形態の最大の問題点は「自分の労働力しかお金に変えれないこと」です。
医学生でお金を稼ぎたいと思ったとき、基本的に「バイト」をするはずです。
そのバイト内容は、家庭教師、塾講師、飲食店、予備校のチューターなどいろんなものがあります。
これら全てに言えるのは、「自分が教えたり働いたりしないとお金がもらえない」ことです。
つまり、自分の時間を費さないとお金をもらえません。
この勤務形態の弱点は自分がどんなにしんどくても病院に行って働かない限りお金をもらうことはできないことです(有給のことはここでは省きます)。
お金をもらうための手段が「自分の労働力を売ること」しかないのです。
忍耐力がないとずっとやれない
自分の労働力をお金にお金に変える勤務医ですが、勤務医は辛いことが多いです。
特に今、コロナ騒ぎの中でも毎日病院に行って働かないといけないというのは正直個人的にとても嫌です。
自分が感染するリスクももちろんですが、無症状のまま家族に感染させるかもしれないリスクもあり、孤独と闘うかなり辛い日々が続きます。
他にも、勤務医の多くは労働基準法第32条「1週間に40時間を超えて労働させてはならない」というのを普通に超えて時間外労働をしています。
(細かい話をすると病院の場合は「特例措置対象事業」として上限は44時間ですがそれすら普通に超える医師がほとんどです)
このように自分の時間をほとんど奪われてしまう勤務医をずっと続けるというのは肉体的、精神的にも負担がかなり大きいです。
体を壊してしまう可能性ももちろんありえます。
また、これからは超高齢社会に突入していくので病院に訪れる人(ほとんど高齢者)がどんどん増えていき、医療者の負担がますます大きくなります。
そのため、ずっと勤務医としてやっていくのはよほどの忍耐力がない限り難しくなるでしょう。
医師は安泰だが厳しい職業
以上をまとめると、医師というのは安泰ではあるが続けていくのが難しい職業だと言えます。
じゃあ、全員がこんな中苦しいのを我慢して医療をやっているのかと言えば、そうではありません。
自分の労働力を売る以外にもお金を得る手段を増やすために「株式投資」、「不動産投資」をしている医師がいるのです。
そういった株式投資、不動産投資をするメリットというのもFPから見てどういうものがあるのかまた記事にしようと思います!