医学部は「就職予備校」です【告白】

皆さんは、医学部をどういう学部だと思っていますか?

僕は「医学部は医師になるための就職予備校」だと考えています。

なぜそう考えているのか、その理由についてこの記事で説明して行こうと思います。特に医学部になんとなくで来てしまった人に読んでほしいです(僕もその一人です)。

前回の記事をたくさんのひとにご覧いただいて大変恐縮しています。ありがとうございます!

医師になるための予備校、医学部

皆さんに知ってほしいのは、この学部が「予備校」であることです。高校のような感じでもなく、一般的な大学の感じでもありません。

大学受験の塾や予備校のイメージだということです。

では、塾や予備校にどのようなイメージを持ちますか?

塾や予備校というのは基本的に同級生同士の交流は最低限しかなく、高校のような学校全体で盛り上がる行事はないですよね。

そういったイメージが医学部にも当てはまるということです。

それはなぜなのか。その理由をこれから説明していきます。

教室はいつも同じメンツ

まず、教室がいつも同じ固定されたメンツだということです。

高校のようにクラス替えがなくまわりはいつも同じメンツですし、一般的な大学のような自由に履修して他学部の人と一緒の教室になるというようなこともありません。

確かに、一般教養を履修するときは他学部の人と同じ教室になります。

しかし、それは1年のときだけで2年からはずっと同じ学部のメンツと狭い教室で授業を受けることになります。

地域医療などの洗脳

次に、授業で先生から洗脳を受けることがあります。

僕は2年の冬に基礎医学のあまりの勉強量と医師になっても金持ちになれないという事実に「こんなのやっていける気がしない」と現実から目をそらしていました。

そのとき、地域医療の授業でへき地から先生たちがきて授業をしているのを聞いていました。

その内容はどれもが「お金をたくさんもらえる。車を持てる。家を安く買える。地域医療ええぞ」といった内容でした。

めんたむ
へき地医療ええやん!別に人生どうでもいいし金さえあれば場所はどうでもいいや

と当時は本気で考えていました。

ですが、その後同期にこう言われて「はっ」としたのです。

同期
場所は大切だよ、自分が遊べる幅が狭くなるし、いざ自分の子供できたときに選択肢せまくなるやん

確かに、と思いました。

その同期曰く、地方ではまず大学に行くという選択肢も普通には出てこないとのこと。僕はずっと大阪で育ってきたので、「基本大学に行くもの」と考えていました。

育った場所で価値観に差が出ることを知り、こう思いました。

めんたむ
自分の子供には選択肢を狭くして欲しくないし、狭くしたくない

へき地のことを悪くいう気は到底ありませんし、あくまで自分に子供ができるという前提で喋っているのはご容赦ください。

ですが、このときに地域医療の授業をした人らに対して「ただの洗脳やん」と感じました。

地域医療に限らず、基礎研究をするために大学院に行かないといけないと言われていませんか?

それはあくまでその人の価値観であって間に受ける必要はないのです。

「医師になったら」が前提の話

次に、高学年でよく言われることについてです。

臨床講義やポリクリで臨床医がよく言うのが、「君らは医師になったらこういうことができないとダメだぞ」とか「医師になったら当直でこういう患者に会うでー」とか「医師になったらこの手術できるようになるぞ」とかです。

なんでもかんでも「医師になったら」が前提なのです。(しかも臨床医)

確かに、「そんなの医師になるのだから当たり前だろ」と言われればその通りです。

でも、医学部だから絶対医師(臨床医)として一生やっていかないといけないなんて誰が決めたんでしょうか。

経済学部を出たからといって全員が経済学者になるわけではありません。法学部を出たからといって全員が弁護士、裁判官、検事になるわけではありません。

これも一種の洗脳だな、と思いました。

就職予備校でどう過ごすかが大切

教室

これで医学部が就職予備校であることがおわかりいただけたでしょうか?

「ちゃんとした臨床医・研究医として一生やっていきたい!」という方には恐れ入ります。本当に頑張ってほしいです。

ただ、この学部になんとなくできてしまった僕と同じような方も少なからずいるはずです。

そんな人に言いたいのは、まわりの言うことを間に受けなくていいので自分はどうしたいのか、どうしたら楽に生きていけるか、ということを考えながら過ごしてほしいということです。

まわりのいうことを「はいはい」と間に受けて過ごしていると、いつのまにか取り返しがつかなくなると僕は考えています。

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