医学部でドイツ語を取って損はない話【中国語と比較】

大学生は基本的に、一般教養を学ぶ際に英語とは別に第二外国語として中国語・ドイツ語・フランス語・ロシア語などから一つ選択するのではないでしょうか。

もちろん、それは医学生でも変わりありません。

この記事では、医学生がドイツ語を学習して得したことを話していきます!

迷ったらドイツ語でOK

結論からですが、第二外国語で何を選ぼうか悩んでいる人はドイツ語を選択することをオススメします

なぜなら、ドイツ語は他のフランス語やロシア語と違って学習しやすいからです。

しかし、おそらく迷う人は中国語とドイツ語で悩むのではないでしょうか。

ここからは中国語とドイツ語を比較しながらドイツ語を医学生に薦めたい理由を説明していきます。

ドイツ語は基本ローマ字読み

まず、医学生にドイツ語を薦めたい理由は発音が他の言語に比べてかなり簡単なことです。

ドイツ語は基本的にローマ字読みです。

医学生なら知っている「カルテ」というのはドイツ語に由来していますが、これは「Karte」と書きます。他にも、図書館は「Bibliothek(ビブリオテーク)」とほぼローマ字読みです。

(なお、ドイツ語は名詞は全て最初の文字は大文字で書きます。)

もちろん、ドイツ語ならではの読み方も存在していて、例えば「eu」は「オイ」、「ei」を「アイ」と発音します。

しかし、ドイツ語は怖いくらい規則正しい言語で、例外があまりありません

一度読み方を覚えてしまえばそのまま進んでいけます。

一方、中国語は発音が難しいです。中国語を履修した友人によると、漢文を学んだノリで選択するとなかなか苦戦するようです。

この点では、ドイツ語は学習しやすい言語だと言えます。

ドイツ語は文法がはっきりしている

次にあげられる利点は、文法がすごくきっちりしていることです。

ドイツ語の名詞には、英語と違い「男性名詞」「女性名詞」「中性名詞」と分類されています。

そして、その名詞がどの名詞かによって、前につく「der」(英語でいう「the」)が変化するのです。

さらに、この「der」はその名詞が「主語」として使うのか、「目的語」として使うのかなどによってさらに変形します。

また、動詞の語尾も主語が「一人称」「二人称」「三人称」なのか、「単数」「複数」なのかによって変化します。

確かに、ここらへんはドイツ語を学習する上で一番肝になる部分であり、最初はかなり苦戦するところです。

この学習でドイツ語が苦手になる人が続出します。

しかし、この部分をしっかり学習するとそれ以降の学習がかなり楽になります。

例えば現在完了形は英語と同じく「haben(英語のhaveと同じ)+過去分詞」で表現でき、過去分詞は動詞の頭に「ge」をつけて、語尾に「t」をつけるだけでできます。

(もちろん例外もあります。)

最初に覚えることは多いですが、あとはその応用でやっていけます。

一方、中国語の文法ではこのような変化はしないので、ここは中国語の方が学習しやすいかもしれません。

医学にドイツが関係している

正直、第二外国語を好きでとる人はいないはずなので、何かしらのモチベーションが必要です。

ドイツ語での動機付けは「医学にドイツ関係が多い」ことが挙げられます。

もともと、医学というのはドイツで盛んでした。それこそ、少し前の日本ではドイツ語でカルテを書く先生もいたほどです。

それが近年になって英語が世界共通語として発達して、今では英語がスタンダードになりました。

論文も英語で書かれていることがほとんどです。

しかし、目を凝らしてみると医学にドイツが関係しているところがちらほら見られます。

例えば、先ほどの「カルテ」に加えて「ウイルス」「ギプス」「ワクチン」「カプセル」「アレルギー」「レントゲン」というのはドイツ語由来の単語です。

他にも、医学に貢献したドイツ人として有名なのがシーボルトが挙げられます。

日本史を学習した人はご存知かと思いますが、江戸時代に来日して鳴滝塾を開き高野長英や二宮敬作らに西洋医学の講義を行なった人物として有名です。

中国語で医学に関連するものはあまり知られていないのが現状です。

ドイツ繋がりということでいろんなところに興味を見出すことができるのも強みだと言えます。

ドイツ語で損することはない

以上のことから、これから第二外国語を履修しようと考えている医学生はぜひドイツ語を選択することをオススメします。

もちろん、どの言語にもそれぞれの良さがあるのは確かです。

ところが、学習のしやすさ・将来的な繋がりを考慮するとやはりドイツ語が一番コスパの良い言語ではないかと考えています。

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