厚労省によると、ここ近年で副業をする社会人が増えています。
もちろん、医師もその例外ではなく株式投資や不動産投資をしている人が多くなってきています。
今回は、そういった副業をする社会人がなぜ多いのかFP2級の僕が金銭面から考えてみました!
手取りを増やせるから
ずばり、副業をする金銭的理由は「自分の手取りを増やせるから」です。
おっしゃる通りです。
しかし、ここで強調したいのは「収入を増やせる」のではなく、「手取りを増やせる」ということです。
どういうことなのか見ていきます。
給与の仕組み
まずは給与の仕組みから考えましょう。
ここで、あなたがサラリーマン(または勤務医)だとします。
サラリーマンと勤務医は実質同じだと言う話を以前しました。サラリーマンの場合、毎月の給料は会社からもらうわけですが、そのときに給与明細書というものをもらいます。
この明細書に主に書かれているのは以下の3つです。
- 支給
「額面の金額」のことで、表面上の払われた金額 - 控除
支給から差し引く金額のことで、保険料や税金などがここに含まれる - 差引総支給額
支給から控除を差し引いた金額で、いわゆる「手取り」のこと
サラリーマンのように会社に勤める場合、会社側が「源泉徴収」というものを行います。
ここでは、「控除」がそれに相当すると思ってください。
毎年12月か1月にもらう「源泉徴収票」というのは、簡単に言えばその1年の給与明細をまとめたものです。
となるかもしれませんが、これは会社が勝手に奪っているのではなくて、忙しいサラリーマンの代わりに保険料や税金を支払ってくれているのです。
このおかげで、勤め人というのは「確定申告」という自分で税金を計算して税務署に納める必要がなくなります(保険料も同様に自分で払いに行く必要がありません)。
ただし、この弱点はいかんせん「自分の手取りが少なくなってしまう」ことです。
日本は所得税に対して「累進課税制度」を設けているので、収入が増えれば増えるほど所得税も高くなり、自分の手取りが少なくなるのです。
医師の手取りが低いのはこれが原因の1つとして挙げられます。
副業に社会保険料はかからない
では、どうしたら自分の手取りを増やせるのでしょうか?
それが「副業をすること」なのです。
確かに、副業で20万円以上稼いだ場合は自分で税務署に確定申告をする必要があり、手間がかかります。
つまり副業で稼いだお金にも所得税や住民税などといった税金はかかるわけです。容赦無く。
しかし、健康保険や厚生年金などの社会保険料は取られません。
(厳密には細かい規定がありますが、ここでは別の会社に行って副業していない限り保険料はかからないと思って大丈夫です。)
月収が33万円のサラリーマンの場合、毎月約5万円の社会保険料がかかります。
月収の約6分の1が抜かれてしまうことを考えると、副業で社会保険料を支払わなくて良いというのはかなり嬉しい話です。
手取りを増やすことで手段も増える
以上のことから、金銭面で副業をする理由は「自分の手取りを増やせる」からです。
もちろん、副業には自分のスキルを身に付けられるメリットもあれば失敗してしまうデメリットもありますが、ここではお金の観点から副業をするワケを説明しました。
副業で手取りを増やすことで少し贅沢をしたり、遊びに行ったり、自己研鑽したりと、たくさんの手段を持つことができるのです。
手取りが多くなることで、自分の人生を豊かにすることができると僕は考えています。