医学生の学生生活の大半を占めるのが医学の勉強です。
医学は覚えることが多く、そのあまりの多さに途中で一度挫折した人もいるのではないでしょうか。
僕も2年の冬に、あまりの多さについていけなくなり放棄して、ゲームにのめり込んだことがあります。笑
ここでは、医学の勉強で大切な3つの心構えを紹介していきます!
全部を覚えようとしない
まず、医学を勉強するときに「何もかも覚えようとしない」ことが大切です。
このように焦る気持ちはすごくわかります。
僕も基礎医学を勉強していた頃、全部を覚えようとしてレジュメとにらめっこしていました。
しかし、これは効率が悪いです。
レジュメとにらめっこする際、全部暗記しようとするせいで全部読むのに時間がかかってしまい、結果として周回が全然できていないということになります。
このような事態を防ぐためにどうするかというと、それは「大事なところとそうででないところを線引きしてまずは大事なところから覚える」ことです。
前回の記事でも紹介しましたが、医学というのは覚える量が半端ないです。
いちいち細かいことを全部覚えている暇はないので、まずは優先度の高いものからしっかり覚えて、それで余裕があれば細かいところにも目を付ける、くらいがちょうど良いと思います。
- 先生が授業中に言った大事なところ
- 赤字や太字など強調したところ
- 過去問で出題されたところ
が覚える優先度が高いと言えます。
全部をいきなり暗記しようとせず、優先順位を決めて覚えることが大切です。
包含関係をおさえる
医学において、この包含関係というのは極めて大事です。
さきほどの「全部を覚えようとしない」ことにより、優先順位を決めていざ覚えよう!といっても、それでも覚える量はまだまだ多いです。
では、その次にどうするかというとここで「包含関係」を利用するのです。
例えば、「虫垂炎」という病気について考えてみます。
この病気はまずどこの疾患かというと消化管領域の大腸関係だな、とまず大きなカテゴリーで押さえます。
そして、これは糞石が原因となって虫垂で細菌が増えて炎症を起こす病気だと簡単に言えることも必要です。
虫垂で炎症が起こるとそりゃあ痛いだろうなとなり、でも最初は内臓痛だからお腹がじわりと痛い感じで、悪化すると体性痛になってピンポイントで痛みが出るなあというストーリーを覚えます。
そして、McBurney点とかLanz点、Blumberg徴候やRovsing徴候など特殊な名前がつくものがあったなあくらいで補足していきます。
A、B、Cという事柄をひとつひとつそのまま覚えるのではなく、Aの中にBとCがある、という枠組みを捉えることが記憶として残りやすいですし、思い出しやすいです。
もちろん、基礎医学でもこの考え方は使えます。
全部を覚えるに越したことはないですが、まずはこの前後関係を押さえることが大切です。
淡々と確認する
そして、最後に気をつけたいことは復習をする際に淡々と知識を確認することです。
人間というのは忘れやすい生き物なので、一度で覚えるというのが大半の人には無理な話です。でも、住所や電話番号は覚えていますよね。
それは脳が「大切」なものだと思っているからです。物事を覚えるためには脳にそう思わせることが必要なのです。
つまり、何度も復習して脳に必要なものだと錯覚させる必要があります。
そのため、復習をする際は一喜一憂せず粛々と続けることが大切なのです。
継続することが不可欠
以上3つの心構えをみてきました。
これらは基礎医学だけでなく臨床医学でも使えるので、CBTや国試対策としてもかなり重宝する考え方です。
つまり6年間ずっと(もしかしたら卒後も)使える知識ということになります。
これらを踏まえた上で、日々継続していくことが医学の勉強で不可欠なことだと僕は考えています。